ヒートキャップとは

 ミヤデラ断熱の「ヒートキャップ」は、CO2削減や省エネに貢献するため、誕生しました。 この製品は、保温カバーとして原子力や火力発電所など、高い品質や性能が要求される現場で採用されたものです。 こうした現場で蓄積された加工技術やノウハウによって、「熱エネルギーロスの防止、火傷防止、腐食保護、 高温室内の環境改善、高温環境での機器装置等の保護」など、幅広い用途に対応できる優れた製品です。

ヒートキャップの施工例

ヒートキャップの写真

ヒートキャップの施工例

【 特 長 】 【 用 途 】
  • 脱着自在・何度でも反復使用可能。
  • 誰でもカンタンに扱え、メンテナンスの作業効率をUP!
  • 不燃・難燃性(アスベスト不使用)
  • ゴミの出ない脱着で作業環境を保全。
  • 取付場所・使用条件によるオーダーメイド製作。
  • 形状に応じて立体縫製加工を実現。
    フィット感の向上によりエネルギーロスの防止、雨養生に効果を発揮。
  • バルブ・フランジ類の保温。
  • 熱交換機・塔槽類の継手部や計器廻りの保温。
  • タービン・ポンプ・ボイラー等の保温。
  • その他、ホットプレス・放熱機器類の保温・火傷防止。
  • 機器類腐食環境からの保護。

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エネルギーロスの防止 効果検証・概要

導入効果(例)

効果検証・概要

ボイラー(3台交互運転)~生産設備~ドレン回収までの蒸気バルブ並びにドレンバルブに、断熱カバーを施工し放熱防止を行う。 それによって削減される燃料消費量、CO2排出量を検証する。(千葉県北東部・12~1月中の2週間)

システム構成

フロー図

施工数量

125A-2個 100A-1個 80A-5個 65A-12個
50A-78個 40A-13個 32A-1個 25A-26個
20A-298個

蒸気温度

1次側(ボイラー~ヘッダー)174.53℃
2次側(ヘッダー~生産設備)132.88℃

周囲温度

施工前・外気温度2~8℃ 室内温度 32℃
施工後・外気温度-5~-1℃ 室内温度 28℃

都市ガス使用量

施工前 2.5m3/1台 施工後 2.31m3/1台

検証結果

施工前後の都市ガス使用量を比較すると7.8% の削減
この設備では年間約614,000m3の都市ガスを使用
614,000m3 × 7.8% = 47,892m3
(都市ガス単価¥57.26/m3 CO2 1ton=都市ガス2.28m3
47.892m3 × @¥57.26 = ¥2,773,425/年


年間で約¥2,770,000-の省エネに!
回収率: 2.09年(施工費¥5,800,000-)
CO2排出量も109.19t削減

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構造と形状

 ヒートキャップは、①外装材、②内装材、③縫糸、④断熱材、⑤固定具の5パーツから構成されます。 この構成により、あらゆる物体に対して、高い気密性と断熱性能を発揮します。 物体形状とカバー環境に対応する立体縫製加工を実現します。各材料の名称や用途などは、下記(写真番号と表)に併記しました。

ヒートキャップの構造

ヒートキャップの構造

③…加工に使用した糸

名称 耐熱
(℃)
厚み
(mm)
用途 サンプル写真
①外装材 アルミ付きガラスクロス 180 0.65 一般 アルミ付きガラスクロス
テフロンコートガラスクロス 280 0.43 医薬・屋外 テフロンコートガラスクロス
シリコンコートガラスクロス 200 0.3 一般・屋外 シリコンコートガラスクロス
②内装材 ガラスクロス 550 0.65 一般
③縫糸 テフロンコートガラスクロス糸 300 0.31 一般・屋外・医薬
ステンレス糸(SUS304) 600 0.33 高温度用
④断熱材 ロックウール 立体形状に使用
ニードルガラスマット 平面形状に使用
⑤固定具 マジック・テープ

※一例です

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汎用品との比較

   
『立体成形品』と『汎用品』の違い
立体成形品 汎用品
ヒートキャップの立体成形

断熱重視

端部が配管に密着している為、
端部からの蒸気漏れが少ない。
全ての面が、必要保温厚を
保持しているので、
断熱効果の低い箇所が無い

火傷防止

巾着のように紐結束の為、
端部に隙間が生じて
蒸気漏れが多い。
シワが生じ、
断熱効果を損なう。

脱着が容易

ヒートキャップの脱着性


着脱が容易、メンテに便利
衛生的、耐用年数が長い
見栄えが良い

リークが多い
耐用年数が短い
【ヒートキャップ】【 汎 用 品 】
ヒートキャップの端部結束部
ヒートキャップのサーモ画像

放熱状況~端部結束部~

【ヒートキャップ】
端部まで立体加工を施し
密着性を高めているので
放熱しない

【汎用品】
巾着状のヒモ結束のため
結束部に生じるシワが隙
間となりそこから
放熱している

ヒートキャップのサーモ画像

意 匠 性

【ヒートキャップ】

立体加工により整形
されており、表面の
シワも少ない。
(外装のカラーバリ
エーションもある)

【 汎 用 品 】

座布団を巻き付けた様な
形状になるため、
表面のシワが多い

脱 着 性

【ヒートキャップ】

マジックテープでの結束は
容易に着脱できるので、
取付作業員の違いによる
物性差(隙間が生ずる)
が無い

【 汎 用 品 】

ヒモ結束は取付作業員の
違いによる物性差が
起き易い

放熱状況~製品表面等~

【ヒートキャップ】

製品からの放熱は
確認できない
ハンドル部(金属部)から
の放熱のみ確認

【 汎 用 品 】

製品縫い目から
放熱している

※弊社寄稿の「建築設備と配管工事2009.8月号」より抜粋

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環境改善

放熱防止イメージ・・・室温の上昇を抑制します。

触れても火傷しません!!

火傷防止

・給湯フランジ

ヒートキャップなし → ヒートキャップあり
ヒートキャップ未装着 ヒートキャップを装着中
ヒートキャップなしサーモ画像 → ヒートキャップありサーモ画像
ヒートキャップ未装着時は表面温度67℃程度に達するのに対し、ヒートキャップ装着時は表面温度32℃程度ということが確認されます。

・蒸気フランジ

ヒートキャップなし → ヒートキャップあり
ヒートキャップ未装着 ヒートキャップを装着中
ヒートキャップなしサーモ画像 → ヒートキャップありサーモ画像
ヒートキャップ未装着時は最高温度123℃弱に達するのに対し、ヒートキャップ装着時はヒートキャップ表面が37℃程度ということが確認されます。

・蒸気配管

ヒートキャップなし → ヒートキャップあり
ヒートキャップ未装着 ヒートキャップを装着中
ヒートキャップなしサーモ画像 → ヒートキャップありサーモ画像
ヒートキャップ未装着時は90~95℃程度なのに対し、ヒートキャップ装着時はヒートキャップ表面が36~39℃程度ということが確認されます。

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メンテナンス性

ヒートキャップのメンテナンス性

ヒートキャップは取り外し、復旧が誰にでも簡単に出来ます。メンテナンス1回につき復旧費用(業者委託費)の節約になります。

ヒートキャップのメンテナンス性

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